アトピー性皮膚炎の炎症抑制

アトピー性皮膚炎でガンマリノレン酸とビオチンの併用にかんして

いつも購入しておいてからの質問で恐縮ですが、ガンマリノレン酸(GLA)について、(勢いで注文してしまったのですが、)教えていただきたいと思います。現在、ビオチン(ビタミンH)・善玉菌・EPAを飲んでます。他に漢方も併用してます。ビオチンの効果の判定がよくわからず、今回の注文にいたっていまいました。ビオチンは、飲み始めて半年近くなります。元々アトピー性皮膚炎ではあったのですが、1年位前より、急に顔の炎症がひどくなったため、(それまでは、首から上に炎症が出たことがない)とにかく、顔だけは何とかしたいと思い、ビオチン等を飲み始めました。 現在、炎症部分の面積はかなり少なくなってきてはいるのですが、顔全体の赤味がまだ取れず、たまにひどくなったり、良くなったりの繰り返しです。 当然、一番ひどかった時期に比べると良くはなっているのですが、今ひとつすっきりしないので、ビオチンの効果の判定が、できかねる状況です。即効性がないことは十分承知しているつもりですが、判断基準がわからず、いつも悩んでます。この状態で、もう少し続けていいようでしたら、今回のガンマリノレン酸は不要でしょうか?不要であれば、注文品からはずしていただいてもいいのですが・・

アトピー性皮膚炎でガンマリノレン酸とビオチンの併用にかんしての回答です

以前は、炎症体質の原因がビオチン欠乏かどうかを見極めるため、ビオチンビタミンH)とガンマリノレン酸(GLA)などを併用するのは避けられていたのですが、最近はアレルギー体質の方は腸内環境が悪く、必ずビオチン欠乏を起こしているので、その欠乏症を補うためにビオチンは必ずといっていいほど摂らせ、消炎は話の早いガンマリノレン酸ブロメラインを試す、という方法にシフトしてきています。今やビオチンには炎症抑制(消炎系ホルモンの生成促進)よりも、皮膚の基底細胞部分の毛細血管を太くして血流を上げ、EPA亜鉛など皮膚の形成に必要な栄養素を届けやすくしたり、老廃物を流し去りやすくして、皮膚バリアの早期正常化を助ける効果の方が期待されています。ガンマリノレン酸は、ビオチン欠乏でガンマリノレン酸を造れていない方、およびビオチンとリノール酸からガンマリノレン酸を作れない体質の方には、必ずといっていいほど消炎効果が望めますので、しばらくご様子を見ていただければと思います。
角質層が極端に薄く皮膚バリアが機能していない方の場合、いくら体内から消炎を試みても、表皮から大量のアレルゲンを取り込み、その場で大量のヒスタミンが出てしまうことから、なかなか思うように効果を得られません。(急にお顔の症状が酷くなったのも、もともと顔面の角質層は他の部位に比べて薄いためです。)若干でも症状の沈静化が見られているご様子ですので、うまく炎症をコントロールしながら、丈夫な角質層の形成を進めていってください。
アトピー性皮膚炎の改善過程においては、症状が快方に向かったり悪化したりを何度と無く繰り返します。一度良くなった症状がぶり返すショックはとても大きく、アメリカでも多くの患者さんが治療自体を放棄してしまうと聞いています。しかしながら、良くなるときはより良い方向に、悪化に転じるときは前よりマシな悪い状態にと、ジグザグでも右上に良い状態に上がっていくと結論付けられていて、アメリカの医師もそういった説明を患者さんにしていますので、もし季節の変わり目や何かのきっかけでぶり返しが起きても、「そういうものなんだ」とお考え頂ければと思います。きっとこの先、悪化に転じるなどご不安に思われる現象が起きると思います。少しでもお困りの時は、どうぞメールやお電話で弊社へお問い合わせ下さいませ。
アトピー性皮膚炎の改善は、右肩上がりではなく階段を上るように進行します。また、悪玉菌が極端に多い状態が長く続いていると、自分たちを脅かす敵(善玉菌)が少ないことに安心し、比較的大人しく過ごすのですが、そこに突然善玉菌がたくさん入ってくるようになると、何とか自分たちの居場所を守るため、入ってきた善玉菌を攻撃しようと、大量の毒素を放出し、活発に活動するようになります。悪玉菌が善玉菌を攻撃する毒素は、人体にとっても有毒なため、症状を酷くする原因となります。しばらく続けていると、悪玉菌たちは善玉菌が大量に入ってくることに馴れ、また大人しくなります。階段の踊り場で一休み、というイメージでしょうか。続けていくうちに、バランスを崩しては活発に戦い合い、また沈静化という現象を繰り返して、改善が進んでいきます。症状の悪化や、せっかく治まっていた症状がぶり返す等の変化は、さぞお辛いことと存じますが、アレルギー体質・腸内環境の改善過程で、避けては通れない道ですので、何とか乗り越えて頂きたいと思います。
腸内環境は、善玉菌が入ってこようが何をしようが、同じ状態が続くとそれに慣れ、安定してしまいます。アメリカの文献を見ているとよく出てくる表現に”SwingBoat”というものがあり、時にはちょっと違うことをして、揺さぶりをかけることが必要だと述べられています。たとえば、腸内で善玉菌を増やす助けをしてくれるビタミンCをプラスするですとか、腸の動きが鈍いとお感じでしたら、コロンクレンズで無理矢理にでも腸の筋肉を動かしてみるなど、腸内環境に揺さぶりをかけてみることをおすすめいたします。