ＵＶケアとシミ対策のサプリメント
ＵＶカットとシミ解消におすすめのサプリメントにかんしての回答です
ＵＶカット（紫外線対策）と美白に関するご質問ですね。
まず、紫外線対策そのもののお話からさせて頂きます。日焼止めはＵＶカット化粧品などの外用品に勝るものはございませんので、サプリメントはあくまで外用品の補助的役割を果たすもの、とご理解頂ければと思います。ＰＡＢＡはビタミンＢ群のひとつで、もともと外用の日焼け止めに配合することが多かったのですが、大量摂取により角質層に分泌されると、身体の内側からも紫外線をカットし、日焼け止め効果が得られることと、外用品に配合した際、アレルギー反応を起こす方がいることから、今では外用品よりサプリメントでの経口補給法に人気があります。アメリカでは、ＦＤＡ（米国食品医薬品局）が「飲む日焼け止め」として唯一認めており、国家主導で、紫外線が強い地域に住む白人への摂取を推奨しています。ＰＡＢＡに日焼け止め効果を期待するには、角質層の層の間に一定量が分泌されることと、分泌された層がたくさん重なっていることが必要となります。つまり、約二十層ある角質層の全ての層の間に、充分なＰＡＢＡが存在するようになるまでには、約２０回のターンオーバーを繰り返す必要がある、ということになります。塗布したその場で効果を発揮する外用品とは違い、早い時期からの継続摂取が望ましく、飲んだらすぐに効果を得られるわけでは無いということですね。アメリカでの使われ方を見ていると、摂取開始から数ヶ月は、ＰＡＢＡが回る層が少ないため、その分、多目に分泌されるよう、通常の２倍くらいの量を摂って、密度で勝負するケースが多いようです。
続きまして、出来てしまったシミの対策のお話に移ります。新陳代謝の底上げとしてマルチビタミンをベースに、肝臓からのターンオーバーで黒色メラニンを白色メラニンに変えていくシステイン、システインの働きを助けながら皮膚の新陳代謝を促進するビタミンＣ、薄くなった角質層に厚みを持たせてメラニンを透けにくくし、乾燥肌も改善するＥＰＡ、この４つの組み合わせをおすすめします。先にもお話させて頂きましたように、お肌の改善は、２０層近くある角質層を、一番下から一層ずつ形成しながら進みます。一層作るのに標準２８日かかりますから、お肌に変化が感じられるようになるまでには、気の長いお話で申し訳ございませんが、どんなに短くても半年はかかってしまいます。あせらずじっくりお取り組み頂きたいと思います。尚、日焼が気になる時期には、日焼け対策と共に、システインとビタミンＣを摂って、出来てしまった黒色メラニンに、早い段階から対応するという方法にも人気があります。日を浴びてしまった直後でしたら、外用のビタミンＣローションも有効です。
ＭＳＭサプリメントもスキンケアによいそうですが？
紫外線対策に関する栄養学情報有難うございます。自分で判断し兼ねる点がありアドバイスをお願いします。
システインとビタミンＣについてはOKです。＜薄くなった角質層に厚みを持たせてメラニンを透けにくくし、乾燥肌も改善するＥＰＡ＞とあるのですが、紫外線対策にシステインとビタミンCだけでは不足でしょうか？ＭＳＭも気になっています。
＜ＭＳＭサプリメントはコラーゲンを体内で生産するときに欠かせないミネラルで、年齢を重ねるほどＭＳＭサプリメントを摂る事でお肌の改善ができる＞ってありますよね。スキンケアと言う事で考えたときにMSMも必要かなと思うんです。色々検討しているのですが、両方となるとなかなか厳しいかな〜って思います。
あとマルチビタミンの他にビタミンＥとCも・・・検討中です。アドバイス宜しくお願いします。
ＭＳＭサプリメントもスキンケアにはおすすめです
こちらこそ、お忙しい中ご丁寧なご返信を賜り、誠に有難うございました。ＥＰＡは角質層を厚くして、真皮に届く紫外線の量を減らしたり、真皮の黒色メラニンを透けにくくしてシミを目立せなくする形でシミ対策になりますが、ＭＳＭサプリメントでお肌のキメが整うと反射する光が多くなる（乱反射する）ので、実際の地肌の色より白く見えるようになりますし、正常なコラーゲンがたくさん作られるようになるとお肌にハリが生まれますので、美白という点においてはＥＰＡよりＭＳＭの方が効果が高いといえます。今現在、お肌が薄いとか乾燥肌、脂性肌のお悩みが無いようでしたら、ＥＰＡは後回しにして頂いても良いと思います。まずシステインとビタミンＣで黒色メラニンを白色メラニンに変える部分を一年ほどかけて行ない、次に、せっかく白色に変えたメラニンがまた紫外線の刺激で黒色に戻ってしまうのを、出来るだけ防ぐように、ＥＰＡで角質層を厚くしてあげるという順番ではいかがでしょうか。（ＥＰＡはスキンケア以外の働きもたくさん持っているので、ぜひ存在は覚えておいて下さい。）ビタミンＥの大量摂取は、強固な首輪ジワには太刀打ち出来ませんが、目尻等の浅く小さな小じわ対策には有効だと思います。
ご参考まで、アメリカのスキンケアに気を使う女性は、マルチビタミンをベースに、善玉菌サプリメントで腸内環境を正常化して悪玉菌が出す毒素の量を減らし、新陳代謝のために亜鉛、ビタミンＣ、ビタミンＢ群、ビタミンＥ、ベータカロチン（ビタミンＡ）、ビオチン（ビタミンＨ）を摂り、ＭＳＭサプリメントやホーステール（シリカ）、ＥＰＡ、レシチン、ヒアルロン酸等のお肌の原料を充分に補い、化粧品で紫外線を防ぎながらシステインやＰＡＢＡで美白対策をし、アミノ酸ダイエットのような成長ホルモン分泌促進剤を摂って、お肌の老化を遅らせています。見ているだけでイヤになりそうな種類と量ですですが、スキンケアだけでなく活性酸素抑制や肝機能強化、免疫力アップに脳出血の予防、果てはダイエット効果までついてくる組合せです。
