掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)の改善に良いサプリメントは?

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)の膿胞がなかなか治りません

はじめまして。今年に入って掌蹠膿疱症になり、骨の痛みもかなりありました。皮膚科で出された抗生物質では改善がなく、逆に体調を悪くしたため、個人で調べてビオチン散を内科で処方してもらい、ビタミンとアシドフィルス菌のサプリとあわせて飲んでいます。その後、骨の痛みはかなり改善して楽になりましたが、膿胞はほとんど改善されていません。ガンマリノレン酸(γリノレン酸)を飲んでみようかと思っていますが、ビオチンと併用するのは、危険でしょうか。
また、軟膏として皮膚科でだされたステロイド剤やビタミンD軟膏などを、膿胞が酷い時に塗っています。普段はアロエ軟膏で、なるべく皮膚に負担ないものをと思っていますが、皮膚は皮がボロボロむけ、かなり薄い状態です。EPAとDHA(オメガ3)ヒアルロン酸なども摂取したほうがよいでしょうか?こちらのサプリメントも、他のビオチンやガンマリノレン酸(γリノレン酸)と併用しても問題ないものでしょうか?あと、亜鉛が効くという情報があったので、亜鉛も摂取しています。

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)の改善に関する回答です

まず、処方(医薬品)のビオチン散で掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)性骨膜炎の痛みが治まったご様子ですので、ビオチンビタミンH)不足が発症原因のひとつであることは、ほぼ間違いないと思います。処方薬のビオチン散は、ビオチンそのものの含有量がかなり少ない(保険適用量で一日3mg程度)ため、アメリカでは一日20mgの摂取が望ましいとされていることを考えると、欠乏度合が高い方には充分といえる量ではありません。そのために炎症抑制に至れていない方も、かなりいらっしゃると思われます。
ガンマリノレン酸(γリノレン酸)は、ビオチンビタミンH)とリノール酸からガンマリノレン酸(γリノレン酸)を作れない体質の方が、直接補給するためのもので、通常ビオチン(ビタミンH)とガンマリノレン酸(γリノレン酸)は併用しません。ただ、ガンマリノレン酸(γリノレン酸)の方がビオチン(ビタミンH)よりは即効性がありますので、どうしても炎症の状態が酷く、ビオチン(ビタミンH)で様子を見る余裕が無い時や、極端に皮膚が薄い状態でビオチン(ビタミンH)の摂取量を増やすことで起こる皮膚の新陳代謝の急激な高まりにより、一時的な悪化を招く可能性が考えられる時は、ビオチン(ビタミンH)ではなくガンマリノレン酸(γリノレン酸)を先に使ったり、ビオチン(ビタミンH)の量を最小限にして、ガンマリノレン酸(γリノレン酸)をプラスしたりします。
ビオチンビタミンH)不足が発症原因であれば、対症療法的にビオチン(ビタミンH)を摂りながら、腸内環境の改善を行ない、体内で充分にビオチン(ビタミンH)を生成出来るようにすれば、将来的にビオチン(ビタミンH)の摂取は卒業することが可能ですが、ビオチン(ビタミンH)とリノール酸でガンマリノレン酸(γリノレン酸)を作れない体質が原因ですと、炎症抑制のためには、ガンマリノレン酸(GLA)+ボラージオイル(旧名・月見草オイル)を一生摂り続ける必要があります。このようなわけで、先にガンマリノレン酸(γリノレン酸)を使った場合でも、炎症が落ち着いた時点で、ビオチン(ビタミンH)を試すことになります。
EPAは、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)の方には必須ともいえるサプリメントで、ヒアルロン酸よりも重要なサプリメントです。アレルギーの症状が掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)の形で出る方は、角質層のEPA量が極端に少ない方が多い事が解っています。角質層のEPA量が少ないと、皮膚の表面で水分を弾けなくなり、皮膚がふやけやすくなって、そこからアレルゲンを取り込んだり、内側から吹き出る炎症(膿胞)が、ふやけた部分を突き破りやすくなります。また、EPAには炎症を起こすホルモンの生成過程を阻害する働きもあり、ビオチン(ビタミンH)と隣り合った部分で炎症抑制を行なったり、体内で余ったガンマリノレン酸(γリノレン酸)が炎症を起こすホルモンに変換されるのを防ぎます。EPADHAオメガ3)かヒアルロン酸か、と言う場合は、EPAとDHAをまずとって、余裕があれば、ヒアルロン酸もお摂りいただくと良いと思います。特に乾燥肌の方は、両方をお摂りいただくと良いと思います。ただ、自分で油分などを分泌するまでには時間がかかります、その間はスクワランオイルを塗って、外から油分を補ってあげてください。スクワランオイルはもともと皮膚で分泌されている成分のため、安全性にも優れていますし、角質層への浸透もいいため、即効性があります。また皮膚の深くまで浸透してくれるので、頻繁に塗る必要が無いため、皮膚のケアも楽になると思います。ただ、体内から改善するには時間がかかります、その間はスクワランオイルを塗って、外からも油分を補ってあげてください。スクワランオイルはもともと皮膚で分泌されている成分のため、安全性にも優れていますし、角質層への浸透もいいため、即効性があります。また皮膚の深くまで浸透してくれるので、頻繁に塗る必要が無いため、皮膚のケアも楽になると思います。
亜鉛は皮膚の再生に欠かせない栄養素です。その他、皮膚の再生にはビタミンBビタミンCなども協働します。余裕がおありでしたら、全ての基本となるマルチビタミンをプラスされることをおすすめします。
上記でビオチンビタミンH)とガンマリノレン酸(γリノレン酸)は併用しない」と書きましたが、基本的にアレルギー体質改善目的のサプリメントと基礎栄養素サプリメントは、同時摂取による弊害などはありませんので、ご安心下さい。
また、最後になりましたが、現在ステロイド剤をご使用と言う事ですので、パントテン酸をお摂りになると良いと思います。今後脱ステロイドをしていく場合、すでにお取りいただいているステロイド剤によって、副腎が自分でステロイドを分泌することを休んでしまっていますので、いきなり脱ステロイドをすると、ステロイドリバウンドを起こしかねません。まずはパントテン酸でご自身の副腎を強化してから、徐々にステロイドの量を減らしていくことにより、ステロイドリバウンドを起こすことなく、脱ステロイドをすることが出来ると思います。