イヌのアトピー性皮膚炎
12才の愛犬のアトピー性皮膚炎について
私の犬は4才でアトピー性皮膚炎を発症し、今まで治療のためにありとあらゆる手段を試し、何百万円かけたかわかりません。私の生徒さんが御社のサプリメントでアトピー性皮膚炎が完治したと聞き、アトピーのサプリメントで効果あるのであれば、ぜひ飲ませてあげたい!と思った次第です。人間と犬のアトピーは同じでしょうか?
ワンちゃんのアトピー改善に関する回答です
アレルゲンに若干の違いはあっても、基本的にアレルギーの発症メカニズムは、ヒトもイヌも同じです。実際に日本でも、幾つかの動物病院では、アレルギー症状の改善のために、ヒト用医薬品として出ているビオチン散を処方しているというお話も伺っておりますし、弊社のお客様の中にも、ヒト用のビオチン(ビタミンH)をペットに与えて、アレルギー症状の抑制を行なっている方も少なからずいらっしゃいます。ヒトの場合、サプリメント(栄養補給)による体質改善を行なうとき、以下のように4つの原因をひとつずつ解決していくという方法をとります。
- 炎症抑制(ビオチン(ビタミンH)やガンマリノレン酸(γリノレン酸)、ブロメラインなど)
- 腸内環境の改善(善玉菌(乳酸菌や腸内細菌)など)
- 皮膚の厚みの改善(EPAとDHA(オメガ3)やヒアルロン酸、MSMなど)
- ヒスタミン過剰分泌体質(アレルギー体質)の改善(ケルセチン)
もしお試し頂くのでしたら、まずはヒトと同じくビオチン(ビタミンH)からお始め頂くと良いと思います。ビオチンは無味無臭の粉末で、充填剤に米粉を使用していますので、1日1〜2カプセル分を、3〜4回に分けて舐めさせてあげると良いでしょう。嫌がるようなら、ジャーキーのようなオヤツにまぶしてあげても良いですね。アレルギー症状の発症原因がビオチン(ビタミンH)不足かどうか見極めるのに、大体3ヶ月程度の継続摂取を行ないます。
以下はご参考までに紹介させて頂きます。
- 腸内環境の改善は、ヒトとペットとでは腸内細菌叢が異なるため、有効性を疑問視する獣医さんもいらっしゃいますが、ヒト用の善玉菌サプリメントを使って成功しているケースも多く、ペットサプリメントを扱っているメーカーも、善玉菌サプリメントに関してはヒト用の商品を紹介してるようです。アシドフィルス菌なら、耐熱性と耐酸性に優れていますので、カプセルを開けて粉末を舐めさせる摂取法が使えます。
- ヒトの場合、アレルギー症状が皮膚に出る方は、もともとヒアルロン酸とEPAとDHA(オメガ3)の分泌が足りず、角質層が薄い方が多いため、ヒアルロン酸とEPAを摂って角質層に厚みを持たせ、表皮からアレルゲンを取り込まないよう改善していくのですが、この部分を補うペットサプリメントは、現時点では見たことがありませんので、ペットのアレルギー改善では行なわないのかもしれません。ただEPAには、角質層に分泌される以外にも、炎症を起こすホルモンを生成するメカニズムを阻害する働きがありますし、それ以外の健康効果も高いので、プラスして頂くと良いと思います。対症療法的になりますが、最近ではリコピンの活性酸素抑制効果が、イヌのアトピー抑制に有効かもしれないというデータも出つつあります。
- 実は、我が家の18歳になる猫がアレルギー症状を発症し、一時期は痒みのあまり腹毛を毟って赤ハゲだらけになっていたのですが、消化不良気味で痩せてきたことから猫用マルチビタミンと犬猫用総合消化酵素を与えてみたところ、数ヶ月で症状に改善がみられました。ヒトの場合、たんぱく質消化酵素の分泌不足体質のせいで、未消化たんぱく質を吸収してしまい、それを免疫機構がウィルスと勘違いすることから、花粉症などのアレルギー症状を発症している方が多いことが解っていますので、私の猫も加齢による消化酵素の分泌低下が原因で発症したのではないかと思っています。消化酵素の分泌低下は、栄養不足と免疫低下を引き起こしますので、総合消化酵素を補ってあげることは、高齢ペットの健康状態の向上に繋がっていくと思います。