アトピーによいサプリメント選び

カサカサザラザラするアトピー肌におすすめのサプリメントにかんして

サプリメントを探している時偶然このHPを見つけ、質問してみようと思いました。実は二十代の息子なのですが、大学生になって環境ががらりと変わったせいか、夏休みにはひじと膝の裏、わき腹が赤く腫れ、また痒みもひどく、かきむしった傷で肌はボロボロでした。その後、ミネラル不足では?ということでサプリメントを摂ったところ、少し治まったのですが、この冬また目の周りと首、胸が赤く腫れ、痒みは夏ほどではないがあり、今はその症状も治まりつつありますが、カサカサザラザラしている状態で、皮膚に潤いが全くなく、薄くパリッと裂けそうな感じです。そこで、アトピー性皮膚炎の症状や対策についていろいろ調べたらビタミンB、ビタミンC、亜鉛、腸熔性ラクトフェリン、リジンを摂取するといいと書かれたものがありました。ただ、これらを全部摂ることは難しいので、まず何を摂ればいいのかお教え願いたいと思います。やはりビオチンと善玉菌、EPAが重要なのでしょうか?長々とすみません。よろしくお願いします。

カサカサザラザラするアトピー肌におすすめのサプリメントにかんしての回答です

アトピー性皮膚炎の改善とサプリメントに関するご質問ですね。アメリカでは、アレルギー性疾患は皮膚炎や鼻炎など現れる症状が異なっても、発症してしまう原因(体質)は同じとして、アレルギー内科医たちは、症状を抑える部分はその症状に合った医薬品を処方し、アレルギー体質改善については殆ど全て同じサプリメントで対応しています。
まず、最重要課題である腸内環境の改善用に善玉菌サプリメントと、薄い角質層を正常化し、皮膚バリアを正常に機能させるためのEPA、炎症抑制ホルモンの生成を促すほか、皮下組織の毛細血管を太くして血流を高め、皮膚に必要な栄養素を届けやすくしたり、新陳代謝で出た老廃物を流し去りやすくするビオチンビタミンH)、この3つのサプリメントが基本となります。その中でも、特に善玉菌による腸内環境の改善は、最も重要なポイントです。腸内でビオチンを充分に生成出来るようにすることで、同時に消炎系ホルモンも充分合成できるようになりますし、腸内の免疫機構の働きが穏やかになれば、本来無害なはずのアレルゲンへの過剰反応を起こさなくなり、それによってグロブリンの大量分泌も起こらなくなりますし、ひいてはウソのかゆみや炎症を起こさせるヒスタミンの生成量も減ってきます。
皮膚のかゆみは、乾燥によるもの、傷の治りかけ(かさぶた)によるもの、ヒスタミンのイタズラによるもの(ウソのかゆみ)の3つに大別されますが、いくつかが重なっていることも多く、その重なりが更にかゆみを強いものにします。
残念ながら痒みに対する本当の即効性は、ステロイド剤などの医薬品や保湿剤に勝るものはありません。特にヒスタミンによるウソの痒みに対しては、外用のステロイド剤が最強です。乾燥が原因の痒みに対して最も早く効果が現れるのは、外用のスクワランオイルです。スクワランオイルは、ヒスタミン由来のかゆみは抑えられませんが、乾燥と治りかけの傷が生み出すかゆみをかなり軽減してくれるはずです。肌馴染みが良く、一度塗布するとお風呂に入ったりしても取れない上、重ねて塗っていくと角質層に収斂され、乾燥で突っ張った皮膚を軟らかくしてくれるので、お試しいただくのも良いと思います。
これから1年弱かけて穴や隙間のない正常な厚みの角質層を7層〜8層くらい作れば、身体的にかなりラクに感じられるようになっていきますので、皮膚の再生中は出来るだけ新たな炎症を起こさない・穴を開けないことを最重要課題として、ステロイド剤や抗ヒスタミン薬などの処方を受けながら、改善を進めて行って下さい。