小児アトピーとビオチン治療

小児アトピーのビオチン治療にかんして

こんにちは。2歳になったばかりの子供ですが、生後一か月の頃から肌トラブルが多く毎月皮膚科に通っていました。4〜5カ月の頃にアトピー性皮膚炎と診断され、それから内服薬とステロイド剤を使っています。なるべくステロイド剤を使いたくないのですが、飲ませないとひどく痒がり傷になり悪化するため、仕方なく使っています。セレスタミンを飲ませると肌の状態も良く一安心・・となりましたが、それも最初だけで最近では全く変わりがなく、夜中も痒がって何度も起きています。肌の色も黒ずんできて、このままだったらどうしよう・・など心配です。子供にビオチンを摂らせてみたいのですが、その際は今使っているステロイド剤を併用したほうが良いのでしょうか?

小児アトピーのビオチン治療にかんしての回答です

お子様のアトピー性皮膚炎ビオチン 治療に関するご質問ですね。アメリカでは、医療現場に栄養学がガッチリ組み込まれていますので、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン剤ステロイド剤などを処方しながら、治療と同時に必要となる体質改善の説明をきちんと行ない、体質改善で摂るべきサプリメントの指導もしています。アレルギーの炎症抑制においてステロイド剤に勝るものはありません。恐れずに使っていただきたいというのが正直なところです。特に、後述する正常な角質層を形成していく過程では、新たな傷を作らないために、炎症を起こさせないことが第一義となります。今は恐れずにステロイド剤の力を借りるべきだと思います。もし、ステロイド剤を使わなくても、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン剤などで、ある程度炎症を抑えられるようでしたら、それらをうまく使って、出来るだけ炎症を起こさないようにしつつ、サプリメントで体質改善を進めていって下さい。いずれも何種類かありますから、服用して効果が無ければそれを医師に伝え、お身体に合ったお薬に出会って頂くのも大切なことです。
まずは腸内環境の改善のための善玉菌サプリメントと、炎症抑制や皮膚の新陳代謝の活性化のためのビオチンをおすすめします。
善玉菌サプリメントは、消化液から活性菌を守るための植物繊維製カプセルを使用していますが、小さなお子様でしたら消化液の分泌量自体が少ないですし、また腸管が短く腸内細菌の総数も少ないことから、空腹時にカプセルを外して多めのお水と共に内容物を直接お摂り頂いても、充分に活性菌のメリットを得られるとされていますので、たとえば冷たいジュースなどの飲み物に粉を振りいれてシェイクして、そのまま飲ませてあげて頂く方法で、腸内環境の改善を進めていくことが可能です。1日1カプセル目安で1〜2年ほどの継続摂取が必要となります。
ビオチンチュアブルタイプが最も摂取量の調整がしやすく、しかも甘いオレンジラムネの味がついているので、お子様が継続摂取にストレスを感じにくいタイプだと思いますが、若干割高ですので、通常品のカプセルを外して、適宜冷ましたご飯に振りかけたり、冷たい飲み物に混ぜ込んでお与え頂いても良いと思います。摂取量は年齢ではなく体重で加減します。標準体重60kg・45kg〜75kgの方で1日20mgが目安となっておりますので、お子様が15kgくらいなら1日1〜1.5粒を3〜4回にに分けてあげて下さい。水溶性で排泄速度が速いので、体内濃度を保つため、1日分を毎食後と就寝前の4回に分けて摂る方法が推奨されています。
あとは、薄く弱い角質層を改善するためのEPAもありますが、大粒で飲みにくいため、もう少し大きくなられるまで先延ばしにしても良いと思います。同時進行されるようでしたら、EPAは中の油を酸化させないためだけにソフトジェルカプセルに詰めているので、生臭いニオイさえ我慢出来ればソフトジェルカプセルを噛み破ってお摂り頂いても構いません。実際、大人のお客様でもゼラチン過敏の方の何人かは、ソフトジェルカプセルを外して中の油だけお摂りでいらっしゃいます。オレンジジュースに混ぜ込むと生臭さが消え、飲みやすいとのお話も伺っていますので、この手法をお試し頂くのも良いと思います。1日1〜2粒目安となります。
ビオチンEPAで丈夫で正常な皮膚を作りながら、善玉菌サプリメント腸内環境を整えることで、ヒスタミン過剰生成体質以外のアレルギー体質はほぼ改善し、一見完治したかのようなところまでいけるはずです。そうなったらもうビオチンをわざわざ摂らなくても、腸内で充分作れるようになっていますし、善玉菌も毎日毎日摂る必要はなくなりますし、EPAの摂取量も減らせます。そこまできたら、最後の仕上げにケルセチンを摂って、ヒスタミン過剰生成体質の改善を行ないます。数年先のお話ですが、これが終わればアレルギー体質改善は完了です。
今回ご紹介したアレルギー体質の改善方法は、アトピー性皮膚炎だけでなく全てのアレルギー症状の改善に使う最もスタンダードな方法で、現れている症状や原因体質の強弱に殆ど左右されず、根本を改善する方法です。アレルギーの体質改善の過程において、症状が上向きになったり悪化に転じたりという現象は、季節変化やバイオリズムなどによって、必ずといっていいほど起こります。良くなるときは前の好転より良い方へ、悪化しても前回の悪化よりはマシに、といった感じで、ジグザグに緩やかに右肩上がりに進んでいくはずです。ぶり返しは非常につらい現象ではありますが、避けては通れない道ですので、何とか乗り切って頂きたいと思います。