アレルギーとサプリメント

尋常性天疱瘡とサプリメント


はじめして。
現在あるQ&Aに私と同じケースがなかったので、メールさせていただきました。
私は6年前から「尋常性てんぽうそう」という自己免疫疾患になり、治療法が確立されていないということで、主にステロイドを服用する治療をしてきました。
はじめは50mgからはじめて現在、7.5mgまで減らすことが出来ましたが、症状はややぶり返している状態です。
ずっと、粘膜にだけ症状が出ていたのですが・・・ 半年前から、皮膚にも症状が出始めました。


デスモグレイン3だけ反応してたのが、デスモグレイン1にも反応するようになりました。
そこで、最近になってサプリメントがいいと聞き、調べていたら、アメリカン ビタミンショップのHPにたどり着きました。
こちらでの、購入ではなく申し訳ないのですが・・・
同じ病気の方がいらっしゃらないので、アトピー性皮膚炎の方を参考に選んでみました。
飲み始めて、2週間です。
マルチミネラルビタミンとビタミンCは1ヶ月です。
アメリカのサプリメントで、マルチビタミンミネラル・ビタミンC(6〜8g)・ビタミンE(800〜1200IU)ビオチン(20〜30mg)・パントテン酸(2500mg)・ネトル(2400〜3200mg)を飲んでいます。
ベジタリアンなので、食品の紫蘇オイルでαリノレン酸は以前から取っています。だいたい一日に大さじ1くらい。
飲み始めて、3日くらいでかゆみが少し治まったのですが、最近炎症と新しい水泡が多くなっています。
おそらく好転反応だろうとおもい継続してのみ続けています。
特におすすめのサプリメントがあればアドバイスをいただけますか?
宜しくお願いいたします。

尋常性天疱瘡とサプリメントの回答です


店長阿部と共にアメリカにおける尋常性天疱瘡・落葉性天疱瘡の情報を確認したのですが、症例が少な過ぎるためなのか対処しきれないものなのかの判断はつきかねますが、治療・炎症抑制に関してはあくまで医薬品、特にステロイド剤がきわめて有効とされていて、現状の日本の医学界の情報と、ほとんど差異は見られませんでした。


通常、アトピー性皮膚炎などの皮膚炎では、角質層を繋ぎとめられない理由として、EPAヒアルロン酸などの角質層間物質の不足が挙げられ、ビオチンとEPAによる角質層の正常化を行なうのですが、天疱瘡の場合は、自己免疫異常による白血球の暴走で、細胞間物質が破壊されてしまい、その結果、皮膚の基底細胞において細胞間物質が不足し、基底層そのものをうまく形成出来ない状態と考えられます。
細胞間の横の繋がりが脆く弱いため、隙間から水分が滲み出たものが、水疱の元となります。


症状の抑制・沈静化には、ステロイド剤を使用するしか有効な手段はありませんが、アレルギー膠原病などの自己免疫疾患では、必ず善玉菌乳酸菌などの腸内細菌サプリメントを摂らせ、腸内の免疫機構の働きを正常化させ、Th1やTh2などの白血球の勘違いをリセットし、免疫の暴走を起こさせないようにする、腸内環境の改善をさせています。
後は、ステロイド剤を常用しなければならない状態は回避出来ないので、デメリットである副腎皮質の疲弊を回復し、コルチゾールの自力分泌を支えるために、パントテン酸PABAを組み合わせてお摂りになると良いと思います。


マルチビタミン&ミネラルやビタミンC、ビタミンEなどは、ベジタリアンでもいらっしゃることですし、基礎栄養素の充足という意味で、お続けになったほうが良いかと思います。

尋常性天疱瘡とサプリメント 2


丁寧な回答をありがとうございました。
やはり、「てんぽうそう」については、参考になる治療法がステロイドしかないのですね。。。


善玉菌のサプリメントがよいそうですが、毎朝プロバイオティクスのヨーグルトを食べているのですが、ヨーグルトではあまり効果は出ませんか?納豆もよく食べます。
ビタミンCを飲み始めてから、お腹の調子がいいので、だいぶ腸内環境がよくなってきているみたいなんですが・・・


それから、ビオチンネトルは飲んでいても効果ないということでしょうか?
飲み始めて3週間経ちますが、飲む前より炎症、かゆみはだいぶ落ち着きました。
まだ、新しい水泡は出来ますが、今のところ落ち着いてきてるみたいです。

尋常性天疱瘡とサプリメントの回答です 2


便秘症の方は明らかに腸内環境が悪化しているのですが、常に快便であっても、腸内環境善玉菌乳酸菌などの腸内細菌)優勢の良い状態とは判断出来ません。
アレルギーや自己免疫異常は腸内にある免疫機構の暴走が関係していますので、自己免疫疾患を発症されているということは、すなわち腸内環境が悪化しているということです。


現時点で判明している効率的な腸内環境の改善には、多種多様な高性能善玉菌を大量かつ長期間経口補給する必要があります。
ヨーグルトや納豆などの発酵食品は、既に腸内環境が善玉菌優勢の良い状態の方には、その状態を維持する強力な助けとなりますが、悪玉菌優勢の状態を変える力は望めません。


今は腸内環境が悪いので、確実にビオチン欠乏になっていますから、摂れば摂ったなりの効果は、何かしら必ずあると思います。
ビオチンビタミンH)には炎症抑制ホルモンの生成を促進する働きがありますので、それで炎症部分の治りが多少早くなっているのかもしれません。
また、ネトルが持つ”アレルゲンに対する閾値を上げる”という働きは、自己免疫疾患とはあまり関係のない部分ですが、お摂りになって調子が良いのでしたら、そのままお続け下さい。
アメリカの消費者たちをみていても、サプリメントを摂ってみて具合が良かったら、それは体質に合っていると判断して、その後も続けていくという方が多いですね。