アトピー性皮膚炎のサプリメントの摂りかたと種類

アトピー性皮膚炎のサプリメントの摂りかたと種類について1

お世話になっております。
子供は小学校高学年からアトピー性皮膚炎になり、26歳まで段階を経てステロイドを使用するまでに至りました。
そのため皮膚が薄く、かゆみもひどく、アトピー特有の真っ赤な顔をしています。
ステロイドを使用していない首から下の身体はアトピーの症状はありません。
アレルギー性鼻炎も持っています。
よく鼻をかみますし、ヘルペスにもなり易い体質です。

現在ビオチン(ビタミンH)を1日4回、オメガ、パントテン酸を3回、善玉菌を朝晩2回、ビタミンCを朝晩2回摂取しています。
水は水道水ではなくミネラルを使い、ビタCシャワーでの入浴でバスタブのお湯にはつかりません。
部屋も壁紙を替え、フローリングにしたりと、本人も治そうと思っているようです。
3か月が経過したのですが、殆ど変化はみられず、やはり6ヶ月は待った方がよいのか、これからの事を考えています。

あまりにもかゆみがひどい時は、どうしようもないのでステロイドの軽い塗り薬を塗っているそうです。
いろいろなアトピーの方をご存じだと思いますので、皆さんはどうしていらっしゃるのか、教えていただけますでしょうか。
また、長期間これらのビタミンを摂取しても身体には大丈夫なのでしょうか。
本人に代わって質問させて頂きました。
よろしくお願いいたします。

アトピー性皮膚炎のサプリメントの摂りかたと種類について1の回答です

お子様のアトピー性皮膚炎の改善に関するご質問ですね。
皮膚(角質層)が薄い人の場合、一番表面の角質細胞がまだ生きていて、苦手な物質に反応しやすく、痒い・痛いといった感覚も鋭敏になります。
通常の人が強い日焼をして、その後厚く皮が剥けると赤くなって痛痒いのと、同じような状態と言えばわかりやすいでしょうか。
また、隙間だらけの皮膚バリアからは、大量のアレルゲンを取り込んでしまい、さらに炎症反応を酷くしてしまいます。
また、ビオチン(ビタミンH)などで体内から消炎を試みようとしても、表皮から大量のアレルゲンを取り込んでいるうちは、炎症を起こそうとする力が炎症抑制の力より強くなってしまい、なかなか消炎がうまくいかないこともよくあります。
ことアレルギー性疾患の消炎において、ステロイド剤に勝る手段はありませんので、どうしても酷い炎症が起きているときは、怖がらずに使って欲しいというのが本音です。
ステロイド剤を使わなくても、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン剤などで、ある程度炎症を抑えられるようでしたら、それらをうまく使って、出来るだけ炎症を起こさないようにしつつ、サプリメントで体質改善を進めていって下さい。
いずれも何種類かありますから、服用して効果が無ければそれを医師に伝え、お身体に合ったお薬に出会って頂くのも大切なことです。

これから半年くらいかけてEPAを充分含んだ角質層が6〜7層出来て、皮膚バリアがきちんと機能しだせば、徐々にましになってくるのではないかと思います。
EPAは摂取量と改善速度がある程度比例しますので、出来ればご予算の範囲で1日4粒〜8粒お摂り下さい。

アトピー性皮膚炎に限らず吹き出物などの皮膚炎を起こしている部分は、真皮あるいは表皮で起きた炎症が角質層を突き破り、角質層に穴が開いてしまっている状態です。
開いた穴からは異物やアレルゲンを取り込みやすく、また表皮や真皮で起きた炎症も噴き出し易いので、ひたすら同じところに炎症が出続け、なかなか角質層の穴も塞がりません。
角質層に穴を開けないためには、炎症を起こさないようにする必要があります。
ビオチン(ビタミンH)ブロメラインがこの部分を担当します。
EPAも炎症を起こすホルモンの生成過程を阻害する形で消炎効果が期待出来ます。
穴が開きにくい角質層を作る部分ではEPAと、EPAを皮下組織に届けやすくするビオチンが働きます。
真皮や表皮で起きた炎症も、角質層の間にEPAとヒアルロン酸が混じりあった乳液状の物質がたっぷりあれば、それが炎症の緩衝地帯となって、皮膚の表面まで飛び出しにくくなります。
”ニュルニュルドロドロしたものに押し留められて、穴を開けにくくなる”というとお解りになりやすいでしょうか?
アレルギー症状の改善過程においては、症状が快方に向かったり悪化したりを何度と無く繰り返します。
これは『体調』が『体質』より力が強いためで、体調が良いときは体質改善が進んで良い面が見えるけれど、体調が落ちてくるとそちらが勝り、炎症を抑えられなくなったり新たな症状が出てしまうのです。
一度良くなった症状がぶり返すショックはとても大きく、アメリカでも治療自体を放棄してしまう患者さんが少なからず居ると聞いています。
しかしながら、良くなるときはより良い方向に、悪化に転じるときは前よりマシな悪い状態にと、ジグザグでも右上に良い状態に上がっていくと結論付けられていて、アメリカの医師もそういった説明を患者さんにしていますので、もし季節の変わり目や何かのきっかけでぶり返しが起きても、「そういうものなんだ」とお考え頂ければと思います。
きっとこの先、悪化に転じるなどご不安に思われる現象が起きると思います。
少しでもお困りの時は、どうぞメールやお電話で弊社へお問い合わせ下さいませ。

アレルギー体質の改善は、右肩上がりではなく階段を上るように進行します。
また、悪玉菌が極端に多い状態が長く続いていると、自分たちを脅かす敵(善玉菌)が少ないことに安心し、比較的大人しく過ごすのですが、そこに突然善玉菌がたくさん入ってくるようになると、何とか自分たちの居場所を守るため、入ってきた善玉菌を攻撃しようと、大量の毒素を放出し、活発に活動するようになります。
悪玉菌が善玉菌を攻撃する毒素は、人体にとっても有毒なため、症状を酷くする原因となります。
しばらく続けていると、悪玉菌たちは善玉菌が大量に入ってくることに馴れ、また大人しくなります。
階段の踊り場で一休み、というイメージでしょうか。
続けていくうちに、バランスを崩しては活発に戦い合い、また沈静化という現象を繰り返して、改善が進んでいきます。
症状の悪化や、せっかく治まっていた症状がぶり返す等の変化は、さぞお辛いことと存じますが、アレルギー体質・腸内環境の改善過程で、避けては通れない道ですので、何とか乗り越えて頂きたいと思います。

皮膚のかゆみは、乾燥によるもの、傷の治りかけ(かさぶた)によるもの、ヒスタミンによるもの(ウソのかゆみ)の3つに大別されますが、いくつかが重なっていることも多く、その重なりが更にかゆみを強いものにします。
スクワランオイルは、ヒスタミン由来のかゆみは抑えられませんが、乾燥と治りかけの傷が生み出すかゆみをかなり軽減してくれるはずです。
肌馴染みが良く、一度塗布するとお風呂に入ったりしても取れない上、重ねて塗っていくと角質層に収斂され、乾燥で突っ張った皮膚を軟らかくしてくれるので、お試しいただくのも良いと思います。

善玉菌は摂取回数を分けず、1日分は1回でお摂り下さい。
パントテン酸の部分は、改善に時間がかかりすぎることや、EPAをきちんと摂っていればステロイド剤のデメリットを埋められること、腸内環境の改善が終わってからでも充分間に合うことから、もしご予算のご都合や摂取に対するストレス等がおありの場合は、後回しにして頂いて構いません。

アトピー性皮膚炎のサプリメントの摂りかたと種類について2

ご丁寧な返信メールを頂き、有難うございます。
内容を読んでいく内に、少し安心致しました。

スクワランオイルは既に2ヶ月使用しておりますが、重ね塗りをするよう本人にも伝えました。
また、買いだめしてありますパントテン酸は飲み終わりましたら一旦やめて、EPAを現在3カプセル/日を6カプセルに変えてみようかと思います。
ステロイドと併用しながら、あと6ヶ月ほどこのまま様子を見ようかと思いました。

ご丁寧なご説明を読み終え、なぜかほっと致しました。
これからもご連絡を差し上げるかと思いますが、何卒宜しくお願い申し上げます。

アトピー性皮膚炎のサプリメントの摂りかたと種類について2の回答です

こちらこそ、お忙しい中ご丁寧なご返信を賜り、誠に有難うございました。
炎症体質の原因がビオチン(ビタミンH)欠乏以外の場合、ビオチンの摂取では炎症抑制がみられないこともあります。
もうしばらくご様子を見て頂いて、炎症の状態に全く変化が無ければ、その旨ご相談頂ければと思います。