脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)のスキンケア

脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)によいサプリメントにかんして

子宮頸がんで子宮全摘をしたあとホルモンバランスを崩し、婦人科でプレマリンという薬を出されました。飲み始めて1週間くらいから、顔中にニキビのようなブツブツが出て、それでも膀胱炎やうつっぽい症状には効いていたので、2か月服用しました。その後もブツブツが治らず、何年も苦しみました。それから10年くらいたちますが、いまだに全部スッキリとはいかず、常に顔に細かい脂の粒のような吹き出物があり、触れるとザラザラして落ち込む毎日です。皮膚科では脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)と言われて塗り薬を出されるだけで、それも殆ど効きません。ピーリングなども試しましたが、きれいになるのはその時だけです。先日、酷い肩こりによる首の痛みで、整形外科から血行促進剤と血管拡張剤を出されたのですが、それを飲んだ途端に顔中にまたブツブツが出ました。考えてみると、血行を良くする薬を服用したり、代謝を上げる健康食品を食べた後や、エステの後などに出てきます。それも顔だけです。根本的な体質改善をしたいと思っています。

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外科手術をお受けになってから、お顔の吹き出物(脂漏性湿疹)に悩まれているということですね。いわゆるアレルギー体質かどうかを判定するには、血液検査でグロブリン値(IgE値)を測る必要があるため、頂いたメールから判断することは難しいですが、膀胱炎や脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)などの症状から、炎症体質でいらっしゃることだけはほぼ確実です。特に、外科手術の後に発症されたということですので、治療の際に使われた抗生剤の影響で腸内の善玉菌が減少し、その後悪玉菌が増殖したことにより、腸内環境が悪化して、炎症を抑えるホルモンの生成量が少なくなったり、炎症を起こすホルモンの生成過程を阻害する部分が滞るなどして、湿疹が出やすくなっているのではないかと考えられます。
炎症体質と吹き出物の改善には、最初にビオチンビタミンH)と善玉菌乳酸菌腸内細菌)の組み合わせを試します。これに、出来ればマルチビタミンをプラスして、ご様子を見て頂きたいと思います。マルチビタミンや、別名「精神のビタミン」と呼ばれるビタミンB群を摂ると、基礎栄養素の充足から交感神経の働きが穏やかになり、うつっぽい感じや意味も無くイライラするといった気分の浮き沈みが軽減されることも解っています。また、腸内環境を善玉菌優勢の良い状態に改善することでも、精神的な落ち着きが得られる傾向があります。
アメリカにおける脂漏性湿疹の改善では、EPADHAオメガ3)が良く使われていて、好成績を挙げています。腸内環境が悪玉菌優勢の状態では、EPAの体内生成量が減るため、角質層に分泌されるべきEPAの量が足りなくなり、角質層に大きな隙間がたくさん出来ます。この隙間に皮脂が詰まって起きるのが脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)です。足りないEPAを大量に経口補給し、肌のターンオーバーを繰り返すことにより、徐々に正常な角質層が形成され、症状も改善されていくとされています。
但し、ごく稀なケースですが、ビオチンビタミンH)の摂り始めに、吹き出物がひどくなる可能性があります。これは、ビオチンが持つ皮下組織の毛細血管を太くして血流を上げ新陳代謝を急激に促進させる働きが、それまでだましだまし抑えられていた炎症までを一気に噴き出させてしまうためです。この現象は長くても一月程度で収束しますし、このような変化は、ビオチン不足を起こしている証拠でもありますので、出来れば我慢して乗り切って頂きたいと思います。
いずれも即効性は望めませんが、根本的な体質を改善するものですので、ご紹介したサプリメントの組合せを1〜2年ほどお続け頂く事で、かなり改善していくと思います。宜しければぜひお試し下さい。